【胡蝶蘭育て方/温度管理】胡蝶蘭を長持ちさせるための温度管理のポイント
なぜ胡蝶蘭に温度管理が必要なのか
贈り物で頂いたり、自宅鑑賞用として人気の胡蝶蘭ですが、そのお花を長く楽しむためには温度管理がとても重要です。
胡蝶蘭は、東南アジアなど熱帯地域の温かい場所で育つ植物なので寒さが苦手です。15℃以下になると成長活動が止まり休眠状態になり、10℃を下回ると葉が変色し枯れることもあります。
日本には四季があり、季節によって気温が大きく変化します。気温が25℃前後の環境の東南アジアとは違い、真冬の朝には氷点下になったり真夏は40℃以上になったりと1年を通して温度が激しく変わります。そのため胡蝶蘭を育てるためには、温度管理をしてあげることが大切です。
胡蝶蘭は熱帯の植物でも、暑すぎるのは苦手です。人間と同じように18℃~25℃くらいの温度が心地よいと感じる温度です。この適温に温度管理を行うことで、花を長持ちさせるだけではなく、再び花を咲かせることもできます。
暖かく場所というと日の当たる場所を考えると思いますが、直射日光は枯れる原因にもなるので気をつけなければいけません。夏場は温度の上がりやすい窓際や、エアコンの風が直接当たる場所は良くありません。胡蝶蘭は風通しの良い場所を好むので、置く場所を決めるときは必ず風通しの良い場所を選ぶようにしましょう。
胡蝶蘭は、お手入れの仕方で10年20年と育つ寿命の長い花です。大切に育て長く楽しめるように、適切な温度管理を心がけましょう。
胡蝶蘭の温度管理はどうすればいいのか
胡蝶蘭を育てる適温としては、夜間は15℃くらい、日中は25℃くらいがいいとされています。可能であれば20℃前後に保つように心がけましょう。
四季のある日本は、季節により気温が大きく変化します。そのため、季節に応じた管理が必要となります。春・夏・秋・冬それぞれの温度管理と、育てるために重要な水やりなどについてまとめてみました。
春の育て方
まだ寒い3・4・5月の春の時期は温かい場所に置くのがおすすめです。直射日光の当たらないカーテン越しの部屋の中が良いですね。室内の温度は15℃くらいに保つのが望ましいです。
水やりは、10日に1度コップ1杯(150cc)与えるようにしましょう。冷え込む夜の時間は避けましょう。肥料をあげる必要はありません。
夏の育て方
6・7・8月の夏の時期は、風通しが良くて直射日光の当たらない場所に置くようにしましょう。この時期は、エアコンなどの風に直接当たらない場所を選ぶことが必要です。西日は好ましくないので当たらないようにします。室温は15℃~20℃くらいに保つのが望ましいです。
水やりは、1週間に1度コップ1杯(150cc)与えるか、根元が乾いているようなら与えるようにします。肥料を与えるのは控えるようにしましょう。
秋の育て方
9・10・11月の秋の時期は、風通しが良くて直射日光の当たらない場所に置くようにしましょう。西日の当たらない窓際等もおすすめです。秋はまだ暑くなることもあるので、温度の管理も大切です。室温は15℃~20℃くらいに保つようにしましょう。
水やりは、10日に1度コップ1杯(150cc)与えるようにしましょう。肥料は与えないようにしましょう。秋から休眠時期に入るので、肥料を与えてしまうと根腐れの原因にもなります。
冬の育て方
寒い12・1・2月の冬の時期は、暖かい場所に置くようにしましょう。寒い時期は、日中と夜間の気温差もあるので胡蝶蘭の置き場にも工夫が必要です。日中の陽ざしのあるときは、レースのカーテン越しの陽ざしのあたる暖かい場所が良いでしょう。夜間冷え込む場合は、部屋の中央に段ボールや毛布などで鉢を覆い、温度を一定に保ってあげましょう。
寒さで花が凍傷になることもあるので注意が必要です。
水やりは、20日に1度コップ1杯(150cc)与えるようにし、冷え込む夜に水を与えるのは控えましょう。冬も休眠時期に入っているので、肥料は与えないようにしましょう。
胡蝶蘭の置き場所について
胡蝶蘭は置き場所も大切です。一番注意が必要なのはリビングです。暖房や冷房を使用することの多いリビングやダイニングは、家の中でも温度差が大きい場所なのです。きれいな花を楽しむためには、リビングやダイニングに飾りたいと考える方が多いと思います。リビングに置くときは冷暖房を当てないよう、温度もしっかり管理ましょう。
家の中で、温度変化の少ない場所として考えられるのは玄関です。一般住宅で考えるなら玄関が冬以外の時期は温度差が少なく胡蝶蘭に適した場所ともいえます。玄関に置くことのメリットもあります。玄関は人を迎える場所でもあるので、優雅な胡蝶蘭は優しい癒しや華やかさを与えてくれます。その家の第一印象を良くしてくれます。冬は寒いため玄関に置くのはさけるようにしましょう。
胡蝶蘭は、温度差の少ない玄関に置くのがおすすめですが、季節やその日の気温などを考慮してリビングやダイニングなどに置き場所を変えることも良いでしょう。頻繁に移動させることは、花にストレスを与えるので良くはありません。でも、温度管理は大切なので夏場の暑い時期や真冬の冷え込む時期には、やはり適温の場所に置いくようにしましょう。暖房や冷房の効いた部屋なら過ごしやすいと考えられます。
胡蝶蘭は、比較的お手入れの簡単な花と言われていますが温度管理や置き場所などはとても重要です。でも、そのことに注意して育てていけば長く楽しめる花です。